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卵子提供とは?
卵子提供とは、加齢や病気などで自分の卵子では妊娠できない女性が、第三者の卵子を使用して体外受精をすることです。
国内での治療
国内では6つのクリニックで卵子提供を実施していますが、その実績は年間わずか10件前後。
・早発閉経により卵子がない
・体外受精を6回以上おこなったが妊娠に至らず、その原因が卵子によるものと医師が判断した場合
など、いくつかの条件をクリアしていなければなりません。
卵子提供者は姉妹や友人などから探すようになるのが現状です。
また、治療を始める前にカウンセリングを3回→院内倫理委員会で審議→JISART(日本生殖補助医療標準化機関)の倫理委員会で審議→承認後にカウンセリングを1回行い、やっと治療開始となります。
最初のカウンセリングから治療をスタートするまでに1年ほど、費用は90万円ほどかかり、治療をスタートしてからは1周期ごとに40万円ほど必要になります。
セントマザー産婦人科医院 HP参照
https://www.stmother.com/treatment/treatment11/
卵子提供をサポートするNPO法人OD-NET
卵子を提供してくれる女性を募り、不妊クリニックで体外受精を実施できるように支援するOD-NETという団体もあります。
ドナー(卵子提供者)はボランティアで、卵子を採取するための治療費用はレシピエント(不妊治療者)が支払う仕組みです。
2017年3月に団体設立後、初の赤ちゃんが誕生し話題になりましたが、今はレシピエントの募集は停止しているようです。
卵子提供を受けるために出来ること
日本でも卵子提供を受けられるとはいえ、まだまだ実施数は非常に少ないです。
条件がクリアできなかったりドナーが見つからなかったり、また時間的・金銭的にも国内よりメリットの大きいことに魅力を感じて、海外で卵子提供を受ける方が増えてきています。
野田聖子さんがアメリカネバダ州で卵子提供を受け出産したのはご存知の方も多いと思います。
アメリカやマレーシア、タイなどで治療を受けられる日本人向けの卵子提供プログラムを用意している業者もあります。
また、台湾では国が運営する施設で卵子提供を受けられるので人気が高いそうです。
そういった業者が存在することにも驚きましたが、渡航して治療を受ける方の多さにも驚きました。
はっきりとした人数は分かりませんが、国内の産婦人科へのアンケートなどから予測すると、なんと年間300〜400人もの人が海外で卵子提供を受けているということです。
国内での実施が10件前後なのに…!
日本の不妊治療は体外受精を何十回と行うケースも珍しくなく、体外受精が最後の砦という感じがします。
でも、他の先進国では体外受精を数回して授からなかったら、卵子提供もありますよ、または養子という選択もありますよ、というように、親になるための方法を示しサポートしてくれるのです。
日本では卵子提供についての法律が全くないので、一部のクリニックでしか卵子提供を受けられないのですが、法が整えば実施するクリニックも増え、選択肢が広がるのになぁ…と残念に思います。
また、養子という選択があるということもクリニックで積極的に紹介していくべきだと思います。
卵子提供については賛否両論いろいろな意見がありますが、あくまでも個人的な意見ですが私は賛成です。
自分の卵子ではないけれど、赤ちゃんを授かり育てたいと思うのは女性の本能なのですから。
卵子提供を受ける方はきっと、長年不妊治療を続け大変な思いをしてきて、卵子提供について倫理的問題や出生後に起こるであろう問題などについて何度も考えて、それでも受けたいという結論に達した、という方がほとんどだと思います。
それを第3者が意見することではないのでは…?
不妊治療や卵子提供が自然に反する、という意見も多くあります。
しかし、輸血や臓器移植などはどうでしょう?
現代医療の多くは自然でないことが多いのではないでしょうか?
「生まれた子になんと説明したらいいのか…?」
「周囲の人がどんな反応をするんだろうか?」
など、卵子提供に不安を感じる方も多いでしょう。
しかし、ひと昔前は知らない人が多かった体外受精も今や認知度や理解度が高くなってきました。
今はまだ認知度が低い卵子提供も、ゆくゆくは多くの人が認める不妊治療の一つになるのではないかと思っています。
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