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今までの経験
妊活はスピード勝負、と言っても言い過ぎではありません。
卵子や身体が老化するほど妊娠率は低下する、というというのは誰もが知る事実です。
妊活を始めるのも早いうちがいいし、不妊治療もスピーディーに進めた方が妊娠の可能性は上がると言えるでしょう。
先日カウンセリングを受けたAさん、Bさんが、内容は違うものの「あの時間が無駄だったように感じる」ということをおっしゃっていました。
果たして、そうなのでしょうか。
Aさんのケース
Aさんは夜勤もある仕事で忙しく朝も昼もない生活で、食事はコンビニやレンジでチンして作る簡単なもので済ませることも多かったそうです。
結婚してからもそのような生活を続けていましたが、なかなか赤ちゃんを授からなかったので、初めて自分の生活習慣を見直したそうです。
そこで初めて食事が妊娠に与える影響や理想的な食事・睡眠・生活習慣などを知り、
「なんてひどい食生活、なんて乱れた生活をしてたんどろう」
「もっと身体によい食事をしていれば、リズムのよい生活をしていれば、すんなり子供を授かったかもしれない」
と過去の自分の無知と不摂生を悔やんだそうです。
確かにもっと早くから理想的な生活をしていたら妊娠にグッと近づいていたかもしれません。
でも、今気づいて理想の生活を実践すれば、3ヶ月目くらいから自分ではっきり分かるくらいの変化が現れはじめるはずなので、今よりも3ヶ月後の方がきっと妊娠に近づいているはずです。
しかし、今気づかずにこれからも今までと同じ生活を続ければ、3ヶ月後も今と同じままです。
(または老化で今以下になっているかも⁈)
今、自分の生活を見直した方がいいと気づいた自分を「よく気づいた!」とほめてあげましょう。
責めるのではなく、気づいた自分をほめるのです。
そして今まで酷使してきた自分の身体を大切に、身体が喜ぶことをしてあげましょう。
Bさんのケース
結婚後、なかなか子供が授からなかったBさんはクリニックを訪れました。
すぐにでも赤ちゃんが欲しかったBさんですが、検査やタイミング法を続け1年近くの時間を費やしてしまいました。
早くステップアップしたかったのに、排卵があまりうまくいっていなかったので、なかなか次のステップに進めませんでした。
気ばかり焦り、「無駄な時間を過ごしているなぁ」と、悶々と悩む日々が続いたそうです。
しかし、よくよく話を聞いていくと、その1年の間に不妊治療のことを実の母親に相談したことで、20歳の頃からギクシャクしていたお母さんとの関係がよくなり、実家に帰りにくかったのが帰りやすくなったということでした。
時間ばかりが過ぎていって無駄だと思っていた時間に、その悩みを相談したことで親との関係が良好になったのです。
カウンセリングの最後には「このための時間だったのかな?と思えるようになりました。」と笑顔でおっしゃっていました。
経験したからわかること
妊活中は思うように事が進まないことが多々あります。
妊活は自分1人の都合で進められる訳ではありません。
パートナー、仕事、体調、ドクター、お金、etc…
いろいろな人、こと、タイミングを合わせながら進めていくものです。
何かのタイミングが合わずに事が進まずイライラ焦ったり、クヨクヨ落ち込んだり…
そういうことの繰り返しなのです。
でもきっと、今までの体験や経験に無駄なことは一つもないのだと思います。
「きっと何かの意味があって、今後の人生にいかせることがある…」
今はそうは思えないかもしれないけれど、あとになって振り返ってみたらきっとそう思える日がくるはずです。
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