体外受精や顕微授精を繰り返しても妊娠しなかった場合、その後はいつか治療を卒業するという選択をするときがきます。
そのとき、夫婦ふたりで暮らしていくのか、はたまたそれ以外を選択するのか….
不妊治療の延長に考えられること
一般的な不妊治療以外での選択として考えられるのが
・非配偶者間人工授精(AID)
無精子症などで夫の精子が全く採取できない場合に第三者によって提供された精子を用い、人工授精を行う方法です。
精子提供者の氏名を知ることも、提供者自身がどの夫婦に自身の精子が使われたか知ることが出来ないなど細かな規定があります。
このAIDによって生まれた子どもは民法上では夫の子とみなされますが、遺伝的には夫の子どもではないなど倫理的な課題がまだあります。
・代理母出産
病気によって子宮を失う、先天的に子宮がないといった理由などから第三者の子宮を借りて代理の母による妊娠・出産を行います。
夫婦の卵子と精子を使用した場合、遺伝的には夫婦の子どもですが、日本においては法律上出産した女性の子どもとされるなど問題点が多くあります。
日本では日本学術会議において原則禁止の提言を行ったということもあり、海外で代理母に依頼するケースが多くありますが法整備が追い付いておらず、トラブルも多く起こっています。
・卵子の提供
他者から提供された第三者の卵子と夫の精子とを体外授精後に妻の体に受精卵を戻す方法もあります。
日本においては夫婦以外の卵子を使っての体外受精を認めていないため、大半の夫婦が海外で卵子の提供を受けているのが現状のようです。
女性の高齢不妊によって卵子の提供を受け、妊娠した場合には結果的に高齢妊娠・出産となるため、妊娠高血圧症などの母子への健康影響も懸念されます。
リスクを知ったうえで、どの選択をするにしてもパートナーとよく話し合って選びたいですね。
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妊娠応援団編集長
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