不妊カウンセラーコラム男性不妊

男性不妊の検査方法とは?原因と治療について【不妊治療経験カウンセラーvol.19】

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不妊症の原因というと女性を思い浮かべる方が多いと思いますが、男性側に理由がある割合と、女性側に理由がある割合は、ほぼ半々だと言われています。

「検査は気が進まない」と思う男性は多いでしょう。

ほとんどの男性は検査というと最初は難色を示すと思います。

男性なのに婦人科に行くことや精子を採取する部屋に抵抗があったり、検査で異常が発見されたら男としてのプライドが傷つく恐れがあったりするからでしょう。

男性不妊の検査や原因、治療法などを知らないために漠然とした不安があるという方もいるでしょう。

 

男性不妊の検査について

男性の検査は女性ほど種類が多くないし、痛いこともありません。

マスターベーションで採取した精液の精子の数や運動率などを調べます。

不妊症を診ている産婦人科や泌尿器科で検査できます。

異常がある場合には精索静脈瘤などの病気がないかどうか、泌尿器科で検査をします。

女性が先に検査してから男性も検査を受ける、というご夫婦が多いように感じます。

女性の方だけが検査や治療、体質改善などをして頑張ってもなかなかできず、いざ男性が検査をしたら異常がみつかった、というケースもあります。

検査はできるだけ同じタイミングで受けるようにしましょう。

男性不妊の原因とは?

男性不妊の原因は主なもので4つあります。(日本産婦人科学会より)

  • 造精機能障害
    精子の数が少ない、または無い、あるは精子の運動性などの性状が悪いと、妊娠しにくくなります。精索静脈瘤で精巣内の温度が高くなっていると、精子の数や運動性が低下します。また、特に原因はなくても精子が作られない場合もあります。
  • 精路通過障害
    作られた精子が通るための道が途中で詰まっていると、射精はできても精子は排出できず、妊娠に至りません。過去の炎症(精巣上体炎)などにより精管が詰まっている場合などがあります。
  • 性機能障害
    勃起障害(ED)、膣内射精障害など、セックスで射精できないものをいいます。一般的にはストレスや妊娠に向けての精神的なプレッシャーなどが原因と考えられていますが、糖尿病などの病気が原因のこともあります。
  • 加齢による影響
    男女とも、加齢により妊娠する・させる力が低下することが分かっています。女性は30歳を過ぎると自然に妊娠する確率は減り、35歳を過ぎると著明な低下を来たします。加齢により子宮内膜症などの合併が増えること、卵子の質の低下が起こることが原因と考えられています。

男性は、女性に比べるとゆっくりですが、35歳ごろから徐々に精子の質の低下が起こります。

男性不妊がわかったら

原因が分からないことも多いのですが、原因が分かった場合は次のような治療をします。

◎乏精子症

男性側の治療を行ったり、人工授精や体外受精(状態によっては顕微授精)を行います。

◎無精子症

精管閉塞がある場合は精路再建手術を行うか、精巣精子採取術+顕微授精などを行います。

◎勃起障害・射精障害

勃起障害治療薬等で治療したり、人工授精を行ったりします。

 

もし異常が見つかった場合、男性はとても大きなショックを受けることでしょう。

「子供を授からないかもしれない」と頭が真っ白になり、「男としての価値がない」と思い込んでしまうこともあります。

自分のせいで子供を作れないかもしれない申し訳なさや無力感で、男性はとても辛い思いをするでしょう。

治療をするとなると、男性不妊の場合でも通院や注射、採卵などで女性に負担がかかることが多くあります。

「原因は夫にあるのになんで私ばかり大変な思いをしなきゃいけないの?」と思ってしまうこともあるかもしれませんが、口に出すのは控えておいた方が賢明です。

原因を「どちらのせい」とするのはおすすめできません。

妊活がきっかけで婦の絆が深まるカップルも沢山います。

今後の人生を仲良く過ごすためにも、よりよい方法を夫婦一緒に見つける努力をしていきましょう。

 

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