遠野物語の舞台でもある岩手県には、不思議な伝説がたくさん残されています。
そして力を持つパワースポットもたくさんありますよ。
この記事の目次
安産祈願でも知る人ぞ知る、盛岡八幡宮
盛岡市はもちろん、岩手で神社と言えばココ、というほど有名なのが盛岡八幡宮です。
盛岡八幡宮は盛岡市八幡町に位置する神社です。
盛岡市を代表する神社であり、岩手県内でも指折りの規模と人気を誇る神社でもあります。
盛岡の総鎮守として多くの人々が参詣に訪れます。
初詣だけでも例年20万人もの人が訪れるといわれています。
チャグチャグ馬コでも有名なお社ですね。
盛岡八幡宮が創建されたのは江戸時代の直前、1593年と言われています。
南部氏が盛岡城を築城するにあたり、城内の鎮守として建てられました。
実は、それ以前にも八幡神社が存在していました。
そのルーツは平安時代にまでさかのぼります。
1062年に、前九年の役で安倍氏を討伐した源頼義は、戦勝祈願のために京都にある石清水八幡宮を勧請しました。
その当時は「鳩森八幡宮」と呼ばれていました。
八幡宮は、九州にある宇佐神宮を総本宮とする神社です。
全国にある八幡神社も同様で、八幡神と呼ばれる神が祀られています。
全国に無数にある神社の中で、最も多いのが八幡神を祀る八幡神社とされています。
中でも宇佐八幡をはじめ京都の石清水八幡宮、鎌倉の鶴岡八幡宮は三大八幡と称されています。
八幡神は平安時代の末頃から、武家より信仰されるようになり、日本全国にたくさんの神社が建てられました。
武将も多く八幡神に戦勝祈願をしています。
盛岡八幡宮も戦勝祈願のために建てられた神社ですね。
八幡神とは、太古の天皇とされる応神天皇のことです。
応神天皇は武神として、また皇祖神として信仰されてきました。
また、八幡神として応神天皇とともに祀られることが多いのが、その母である神功皇后です。
腹帯の開祖、神功皇后
神功皇后は日本で初めてのお札にも印刷された、太古の日本を代表する女性のひとりです。
神功皇后は、応神天皇を妊娠中に、夫である仲哀天皇と死別しました。
おりしも国内外は乱れており、神功皇后は臨月の身でありながら、自ら戦におもむいたのです。
大きなお腹に石を入れた腹帯を巻き、産気を抑えて男装し、船に乗って海を渡り三韓討伐へと向かいました。
見事勝利をおさめたのちは、凱旋して九州で応神天皇を出産します。
応神天皇は安産で生まれ、病気ひとつせずに立派な天皇になり、長寿を全うしました。
その伝説から、神功皇后は安産、育児、子安の女神としても信仰されるようになったのです。
また腹帯の開祖とも言われているんですよ。
神功皇后から生まれた時、応神天皇はすでに歩くことが出来たと言われています。
また多くの子孫に恵まれました。
天皇となる運命のもと、神功皇后の胎内で三韓征伐へとともにおもむいた応神天皇は、胎中天皇とも呼ばれているのです。
神社なのにテーマパーク!?
盛岡八幡宮は、「神社のテーマパーク」とも呼ばれています。
なぜそんな呼び名がついたのかというと、実は大変広大な境内を有するからなのです。
八幡山に、2万坪にもおよぶ広い境内が広がっています。
その中に、主なものだけでも12もの神社が祀られているのです。
昇殿祈祷などは盛岡八幡宮の拝殿で行われます。
安産祈願に梅宮へ
安産祈願で訪れた際はぜひ立ち寄りたい場所もあります。
それが梅宮と呼ばれる神社です。
境内の中でも笠森稲荷のゾーンに位置する小さなお社ですが、京都の梅宮大社から勧請された由緒あるお社です。
南部家二十三代の南部利視が、1741年に子孫繁栄祈願のために勧請しました。
以後、女性の守護や安産、醸造の神様として大切に祀られているのです。
これらの言い伝えを思いながら訪れると感慨深いものがありますね。
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