「2人目不妊」という言葉を聞いたことはありますか?
文字通り、1人目は妊娠・出産できたのに2人目をなかなか妊娠できない状態のことです。
「不妊」というと、第一子の場合をイメージしますが、2人目の不妊に悩む方も増えてきています。
大阪府不妊専門相談センターによると、平成21年から平成25年の間に、2人目不妊の相談件数が6%から16%に増えているそうです。
1人目の子がいるので周囲からは不妊とは気付かれず、「2人目はまだ?」と何度も聞かれたり、
ママ友が次々と2人目を妊娠していくのを羨ましく思ったり、
兄弟がいた方がいいと思うのに作ってあげられない自分を責めてしまったり…
妊活している友達にも相談したくても、すでに1人目の子供がいるのに贅沢な悩みと思われそうで打ち明けることができない、不妊治療をしたくても子供を連れて通院するのは困難、など悩みは様々です。
この記事の目次
なぜ1人目はすんなりできたのに2人目はなかなか授からないのでしょうか?
まず考えられるのは加齢、つまり精子や卵子の老化です。
個人差はありますが、女性は30歳、男性は35歳を過ぎる頃から急激に妊娠率が低下していきます。
1人目の妊娠の時より夫婦ともに年齢を重ねているので、その分妊娠率は低くなるのです。
次に考えられるのは子宮、卵巣、卵管に何かしらのトラブルを抱えていることです。
もしかすると1人目の妊娠の時にもトラブルを抱えていたけれど、たまたま運良く妊娠できたということも考えられます。
また、出産時に子宮、卵巣、卵管がダメージを受けてしまったり、帝王切開の後に卵管の周辺で癒着をおこしてしまったりして妊娠しずらくなってしまうこともあります。
もう1点は、夫婦関係の変化が考えられます。
慣れない育児で昼も夜もない生活にクタクタに疲れてしまい、夫婦関係を持つ時間が取れなかったり、その気になれなかったりというのはよくあることです。
その機会が減ってしまえば当然妊娠率も下がってしまいますね。
よりスムーズな2人目妊活のために
バランスのよい食事・質のよい睡眠・適度な運動・ストレスをためこまない工夫、etc…で、体調やホルモンバランスを整えることが大切です。
とは言っても、初めての育児中に実践するのはなかなか難しいかもしれません。
育児に掃除に洗濯、食事の用意…全部1人で抱えこもうとせずに、人に任せられることは甘えてしまって、自分の心や身体の安定を優先して過ごしてみましょう。
子供が2人以上欲しいと思っているなら、できれば1人目を妊娠中から(もっと前からでも!)食事、睡眠、運動、ストレスを意識する習慣を身につけ、体調やホルモンバランスを整えておきましょう。
身体や心に余裕があれば、自然と夫婦関係もよくなるはずです。
まずは家事・育児に大変な自分をしっかり労わってあげてください。
不妊治療をする、しないは別として、不妊の詳しい検査は早めに受けることはとても大切です。
それも、夫婦そろって。原因がわかってすぐに治療できれば妊娠につながる可能性はおおいにあります。
女性ばかり検査、治療する傾向にありますが、何か問題がある場合、その5割ほどは男性側に問題があるので、夫婦ともに検査を受けるのはとても大切なことなのです。
病院に通いたいと思っても子供を連れて行けない病院だとご主人やおじいちゃんおばあちゃんに子供を預けなければならず、預けられない人は通院を断念せざるを得ないということになってしまいます。
そんな時は一時預かりをしてくれる保育園を利用したり、市のサポートシステムを使うのもひとつの手段です。
キッズルームがあるクリニックもあるので、ホームページをチェックするか問い合わせをしてみましょう。
小さな子供を育てながらの妊活はとても大変。
情報収集するのもひと苦労だしどうしてもフットワークが重くなりがちで気ばかり焦りますよね。
でも今ある幸せに感謝して、ご主人と子供との生活を楽しみましょう。
気持ちのゆとりが妊活にもいい影響を与えてくれるはずです。
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