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成人女性の2人に1人は貧血??妊娠前の妊活中にこそ隠れ貧血体質を改善!

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毎月の月経やダイエット、日々の食生活の偏りなどで、現代を生き抜く女性はどうしても貧血になりがち。

ある統計では、成人女性の2人に1人はなんらかの貧血を抱えているとも言われています。

健康診断などで貧血状態と指摘されていても、自覚症状がないからと対策をとらずにそのままにされている方も多いのではないでしょうか?

(実は私も妊活をはじめるまでは、軽い貧血だったのをそのまま放置しておりました…。)

 

しかし!妊娠・出産を考えられている方こそ、妊娠前にしっかりと貧血対策をとっておかないと大変なことになってしまうんです。

今回はそんな貧血について調べてみたいと思います。

 

貧血とはどんな状態なの?

貧血とは、血液が薄くなった状態をいいます。

血液が薄くなり、体中に酸素を運搬する働きを持つヘモグロビンが減少することによって、各臓器の酸素濃度が低下してしまいさまざまな症状がでてきてしまいます。

貧血状態によって出てくる主な症状としては、だるさ、寒気、動悸、息切れ、耳鳴り、めまい、食欲不振、疲れやすくなる、吐き気、顔色が悪くなる、粘膜が白くなる、爪がスプーン状に平たくなる、などが挙げられます。

貧血状態を診断するには、主にヘモグロビン濃度を用います。

健康診断の血液検査の結果表には『ヘモグロビン』や『Hb』などと記載されている項目です。

基準値は研究機関・検査機関によって若干異なりますが、概ね男性で13.0~16.6g/dl、女性で11.4~14.6g/dlですので、これを下回ると貧血の可能性があると考えられます。

貧血には、その原因によって分類されます。

主な原因として、鉄欠乏性貧血、再生不良性貧血、溶血性貧血、悪性貧血、ビタミンB12欠乏性貧血などがあります。

貧血の裏には腫瘍や骨髄の疾患など重篤な病気が隠れていることもありますので、自己判断せずに必ず医療機関で診てもらいましょう。今回は女性に最も多い鉄欠乏性貧血について話をすすめていきますね。

 

『鉄分』って、どれくらい摂ればいいの?

日本人の食事摂取基準(2015年版)によりますと、女性の鉄の摂取基準は以下のようになっています。

(単位はmg/日、月経有りの場合)

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この表から、1日に10mg前後は鉄分を摂取しておきたいことがわかりますね。

貧血体質を改善しておきたい人はもう少し頑張って摂りたいところです。

ちなみに、過多月経の方はこの値より鉄分が必要となりますので、医師・管理栄養士に相談してみてくださいね。

どうして妊活中に貧血を治しておく必要があるの?

先ほど妊娠前に貧血対策を!!とお話しましたが、さて、鉄分が不足するとどんな影響があるのでしょうか。

そして妊娠前から鉄分を摂っておきたい理由とは?

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胎児に酸素や栄養が届けられなくなる。

上記にて、貧血とはヘモグロビンが減少することによって起こる状態と説明しましたが、このヘモグロビンを構成しているのが実は鉄なのです。

鉄が不足することによってヘモグロビンが少なくなってしまうと、母体、そしてお腹に宿る赤ちゃんにも新鮮な酸素や栄養を運ぶことができなくなり、赤ちゃんが低酸素・低栄養状態に陥ってしまいます。

お腹の赤ちゃんは、へその緒でつながっているお母さんの血液からしか酸素も栄養も摂ることができませんから、これは一大事です。

鉄分は体に貯めておくことができる!

鉄分は身体に貯蔵され、必要なときに必要なぶんを取り出して利用することができる栄養素の一つです。

妊娠前にしっかりとこの貯蔵鉄を蓄えておくことで、妊娠中に貧血で焦ることが少なくなります。

妊娠初期は多くのお母さんがつわりにより食欲不振に悩まされます。

鉄をしっかり蓄えておくと、少しくらい食事から摂れなくても心配することはありませんね。

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子宮内膜を厚くして着床しやすいベッド作りに!

実は、子宮内膜を厚くする子宮粘膜を構成している成分にも鉄が大活躍しています。

鉄分をしっかり摂取しておくと、ふかふかのベッドを作り、受精卵が着床しやすくなります。

 


 

妊活に鉄分が大注目!!なことは、存分にお伝えできたかと思います。

次回は、そんな鉄分が豊富に含まれている食材と効率よく摂取できる調理法をまとめたいと思います。

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