最近、妊活の芸能人の方からもカミングアウトがあった多嚢胞性卵巣症候群、一体どんな症状なのでしょうか。
この記事の目次
多嚢胞性卵巣症候群とは?
多嚢胞性卵巣症候群はPCOSとも呼ばれ、若い女性の排卵障害の一つとして多くみられる疾患です。
もともと卵巣の中にはたくさんの卵細胞があり、月にひとつずつ成熟し、排卵をします。
この卵細胞は卵胞と呼ばれる袋に包まれており、成熟するとこの袋が破裂し、正常な排卵を起こします。
多嚢胞性卵巣症候群の場合、卵胞が発育するのに時間がかかり、なかなか排卵せず、卵巣全体が途中まで成長した卵胞で覆われるようになります。
正常な排卵が行われない排卵障害として、不妊の原因のひとつとなっています。
自覚症状として挙げられるのは
- (1) 月経周期が長い(35日以上)
- (2) 肥満傾向(BMI値25以上)
- (3) にきびが多い
- (4) 比較的毛深い
排卵が行われない理由として卵巣内の男性ホルモンが多いということが考えられています。
(3) 、(4)に関しては男性ホルモンの影響だと考えられるものですね。
多嚢胞性卵巣症候群の場合、超音波で卵巣を見ると10mmくらいの同じ大きさの卵胞が並んでおり、なかなかそれ以上の大きさにならないことが特徴で「ネックレスサイン」と呼ばれます。
多嚢胞性卵巣症候群の原因とは?
原因には様々な説があり、いまだにはっきりとした解明はされていません。
現在のところ、内分泌異常または糖代謝の異常と考えられています。
(1) 男性ホルモン値が高い
(2)黄体化ホルモンと卵刺激ホルモンのバランスの乱れ
脳下垂体から黄体化ホルモン(LH)と卵刺激ホルモン(FSH)が出て卵巣に働き、卵胞の発育を促すはずが、LHとFSHのバランスがバランスが乱れることにより、卵胞がうまく発育できません。
うまく発育出来ないため、排卵が起こらずLHの分泌が増えると増々乱れが悪化することになります。
(3)血液中のインシュリン濃度が高い
糖尿病の予備軍のようなインシュリン抵抗性を示す人もいます。こうしたことから卵胞の発育が抑えられ排卵しくくなるのではとも考えられています。
不妊の原因として多嚢胞性卵巣症候群が挙げられる場合、排卵障害や無排卵によってです。
しかし、どの程度かは様々なため、診断されても自力で排卵があれば、自然妊娠が可能です。
排卵日の特定が困難や排卵の回数が少ない、もしくは排卵していないなどの場合には治療が必要になります。
ライフスタイルの改善やホルモン療法、あるいは手術なども対処としてあります。
多嚢胞性卵巣症候群と言われたらどうすればいい?
一番気になるのは妊娠できるかどうか?ですが、成熟した卵をしっかりと育てることが出来るならば心配無用です。
多嚢胞性卵巣症候群の場合、卵巣の中に卵胞が多数残った状態なので、残った卵胞を成熟卵に育てましょう。
まずはホルモンの状態を整えることが重要です。原子卵胞が成熟した卵子になるまでには約半年かかると言われ、ホルモンの働きにより成熟が促されます。
生理不順や無排卵などホルモンのバランスが乱れていることが多いので、排卵誘発を行いながらホルモン状態をよくすることから始めましょう。
軽度の場合には排卵誘発剤の服用や注射で成熟卵の排卵を促し、自然妊娠する場合もあります。重度の場合には排卵誘発を続けつつ体外受精をする方法もあります。
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妊娠応援団編集長
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